蟹シーズン到来

香箱蟹

11月7日に香箱蟹の漁が解禁されました.その日も残りものが値引きされていたので購入したのですが写真撮影を忘れていました.

それほどサイズは大きくありません.メスのズワイガニは小さいのですね.自然界では,だいたいメスのほうが大きいイメージもありますが.

なお,これで一匹400円前後です.オスのズワイガニは,小1500円前後,大8000円前後…価格差が激しい.

縁起物という雰囲気です.

金沢では確かに,この手の特徴的な海産物が普通に食卓に出せる,という特徴あり.

 

さて,健康診断シーズンでもあります.有機溶媒を扱っていると,なんとも色々と追加項目があり,手間かかります.なんだか扱いが「危険人物」で困ります…有機溶媒を含む人間(可燃性)のような.

健康診断結果,なぜか体重が減りました.帰宅後の間食を控えた結果か,5時間の学生実験で疲弊しているのが効果的であるのか,ギターの影響か,そのあたりは不明.

30代の半ばにもなると,どうも腹部に何か違和感が出てきます.脂肪装着というより,内蔵機能のほうの話で.ほぼストレスが原因とは思われますね.

 

テニス最終戦,フェデラーも復活してきたことだし,心穏やかに見ていられます…しかし自分でテニスをする根気が出ない,というのもギターの手抜きができないからか.

本当に微々たる勢いで上達はしているのですけどね…まず単純なテクニックが上達しないと,楽曲のちょっとした機微の表現ができない,ということはわかる.

表現したくても,身体が追いつきません.そのため,基礎練習の重要性を,特に認識させられます.

おそらく,その曲の2倍のテンポで音に罅割れなく演奏可能であれば,細かい気配りにも余裕が出てくる,ような気もするし,そうでもないのかもしれない.

 

何でも最低10年くらい練習しないと,それなりの動きさえできないものです.

研究もそうですね.

 

遠藤は2017年4月で,アカデミックキャリア10年となります.あと2年半くらい.

自分のなかでは,もう少し先に進んでいるはずでした.10周年までには,色々と改善されている予定.

まだ熟達した研究というレベルには達していないとも言えます.

 

つまり,学生の皆さん方も,簡単に諦めてはいけません.

修士で就職する場合は,34歳くらいまで,博士で就職する場合は,37歳くらいまでに何かを成し遂げていたいもの.

逆を言えば,要するに10年間で何か目立った進展がなければ,そのままズルズルと定年までいってしまう可能性がある,ということかもしれない.これは実際に働いてみなければ,よくわからない感覚かと思います.

環境を整えるのに最低3年,一般的には5年以上かかる気もします.そして,自分の周囲や足場固めが終わる頃には10年経過.意識して構築しようとしても10年,意識しなければ20年30年とかかる.

20年だと45歳前後,30年だと55歳前後,一般的な定年は,まだ60歳が多いため,特に意識して戦略的に自分の周囲を固めていかねば,ようやく波乗りを始める頃に定年です.

 

研究で難しいと感じる点は,博士となった後の10年です.

どうしても成果が欲しいのです.そのため,よくあるホットトピックに引きずられてしまう.

 

自分の研究はどうかな,という指標みたいなものがあります.研究内容の優劣や,難易度についての話ではありません.

色々な見方がありますが,30代半ばあたりで,当初から立ち上げた研究の目的や戦略を明快に喋ることができる,ということは難しいかと思います.

研究半ばで自分にも確信がないためです.そのため,研究費の獲得に苦慮することもあるだろうし,論文を投稿しても,良い評価は得られないこともある.

妙に滑らかに研究内容を明確に位置づけることができる,と感じたときは,少し考え直しても良いのかもしれません.おそらく,他人の言葉を直接的に借りてきているからです.

自分なりにまとめあげているだけで,実際は,他人の言葉を借りているということは確かにあります.

 

安易に結論が出るわけではありませんが,たとえば「効率的分子変換はアトムエコノミーに優れ…」「有機触媒を用いることでレアメタル不要の…」「鉄は安価で回収容易で…」といったものは,今や誰でも考える.

誰でも考えるなら,自分ではない他の人が研究すれば時間の無駄にならない.

特に理学では,単純に世の中の役に立てば良いという方向性でサイエンスの首を絞めます.世の中「役に立たないと認めない」方向性に走り気味ですけどね.多様性がなければ,いずれ滅ぶ可能性が高くなるのです,生き物というものは.

 

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