△ will appear in Organic Letters

KC4D0078

琵琶湖に沈められることもなく,領域会議から帰還できました.

 

これまでの流れで,我々の研究方針は「目的地に到達するために必要な情報を集めていこう型」なのだなと,はっきりわかってしまったような気もします.今のところ,目的のための手段を大量に作り出している.

△は,もう少し有機化学を楽しんでいるテーマ,という感覚もありますが,やはり目的のための手段の1つであることに違いはない.もう少し余裕が出てくれば,有機化学の醍醐味的なものにも取り組むとは思います…現状が続くと無理ですけど.

 

有機金属試薬の不斉共役付加反応にまつわる研究への参画者は,世界的に見ても,今や数少ない…かどうか,実際はよくわかりませんが,Alexakis, Woodward, Hoveyda…と,他にも何人かはいます.ただ,それほど人は多くない.触媒の設計法に,特に明確な指針が未だにないし,そこで独自性を示してブレイクスルーを果たすのは困難です.我々の場合も,錯体設計指針が,そのまま有機金属試薬を用いる反応に反映され,うまく機能発現を見出せたという程度.

コンセプトを真似しようとすると,かなり似通ってしまう.横やりは少なく済むのがマルチメタル.たぶん.

 

とりあえず△論文の第2段が通りました.今度はOrganic Lettersです.反応としては面白いと感じます.Broad interestには到達しませんけど.

次はマルチメタルと,反応としては最後のジボリルメタンが 控えていますが,最後のデータが上がってこない.ちょっと時間かけすぎた.

 

学生の皆さんは,自分のテーマには責任を持って取り組みましょう.散らかして卒業するケースが多いんですよ実際.

早稲田のグループは,今年度で完全に畳むので,どうしても処理してもらわねば困ることがあります.

 

これで生粋の金沢大学の人間になることに.あと2年くらいすると大概は知った顔になるのですが.

 

SciFinderで検索して出てきた特許の引用先が,なぜか「STRAIGHTENING MECHANISM OF PINBALL GAME MACHINE」であった.

謎である.

 

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