将来展望を描けるかどうか
研究室の学生を見ていて感じたことですが…
10年後くらいは想像しておかねばならない,ということは,書いた気がするのですが,ある程度は先を見て動けない人は,すぐ目の前のことさえ自意識で先読みして動けないのでは?とも思います.
偏見かもしれませんが.
これでは行き詰まりますよ.数年で.
流れに沿って就職して,就職先で流れに沿ってキャリアを積んで,とかいう発想では,どんどん出し抜かれていくのです.
想像できないものは,大半が,実現には至らないものです.
まったく予見しようがないものについては,想像したものの,さらに上をいっているので,想像しないならば,その上まで到達はできない.
遠藤の例を見れば,わかりやすいかもしれない.
27歳で博士とってポスドクになりましたが,この時点で先を想像はしていました.
まず確定事項だったのが,35歳には准教授に着任している自分を思い描いていました.
次の10年は准教授に着任するあたりで想像することにしよう,ということも,だいたいは決めていた.
この「35歳准教授」から逆算して考えていったのですが…
まず日本化学会の進歩賞を受賞するイメージを次に確定.
ということは,さっさと助教に着任しなければならない.
ポスドクは1年で切り上げて,助教になるイメージを確定.
このための行動に移ることにした,というのがポスドク着任直後のことです.
一応,もう一つ,JSTのさきがけを申請はするイメージだけしていました.
採択されるイメージは,実は,ほとんどしていなかったのですが…
さきがけに申請した研究内容は,定年までになんとかしたいと考えていたものです.
30年後のイメージですね.
それが採択されてしまい,色々な意味で戦慄しました.
要するに,採択されないことをイメージしていた.このネタは,まだ早いなと.
現在,まだ生きているのが,そのさきがけ申請の中身です.
20年後を目安にしているのですが,達成は難しいだろうなというイメージもある.
よく考えたら,各所で実現半々だと考えていたものが実現はしているので,諦めずに追究するのみですね.