修士 vs. 博士

この結果を見よ!
…と,いまさら強調しておくことに.
中身が見れない人…「博士号を修得したい 15 このまま 9」という感じです.

修士卒で民間企業に進んだが...

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半分以上の修士卒の方が,博士号を修得したいと回答している.
実際に行動に移すかは,よくわかりませんが…

遠藤は修士で出ていないので,どういう感覚になるか,具体的なことはわかりません.
しかし,修士では,民間企業でのキャリア形成で躓くことあり,とは,よく聞きました.

博士号とは,研究して良いという免許証,のようなものなのです.
実際に研究している人間は,あってもなくても成果が出るわけでもないし,と感じるだろうけど,そもそも研究の本質に触れることができない人間にとっては,得たいものではある.
しかし「修士に劣る博士」も残念ながら少なからずいます.大学教員にすら.

自分自身が修士卒業の頃に,どういう能力があったか振り返ってみると…博士課程に進んで良かった,ポスドクに出て良かった,助教になって良かった,と思います.
ただし,その期間は,常に溺れそうになっている感覚で,前も後ろも見えない.
このような感覚も経験していると,押しつけで博士課程を勧めることができないのです.

能動的に主体的に動いて仕事をする力が身に付いていないので,修士卒では困ったことになったと自分では思います.
研究を先導するという意味では.修士が先導役になることも稀ですが.

企業から出戻って博士課程に進学するのは,けっこうハードルが高いので,修士で出て就職しようという人は,よく考えたほうが良いでしょう.
会社のお金で博士課程に通える人は,その会社で将来それなりの役割を担うことが嘱望されている,あとは自分で自由に行きたい研究室を選べない,という制約があるはず最低でも.
退職して通学するのは経済的にシビア,退職せずに夕方から研究室に出て博士号を目指す場合は短時間で成果を出せるかどうか,こちらが問題.

博士号に未練がなんとなくある人は,就職せずに,博士課程に進学をオススメ.学費の問題は解消されつつあるし.
しかし我々の研究室で,2018年度から博士に上がる人は,おそらくいない…すべての結論は聞いていませんけど.

博士になると研究一筋で人間味がなくなる,と感じている人もいるかもしれませんが,どのように振る舞うか,どのように時間を使うかは,個人次第です.
仕事一辺倒になる?と警戒してもしなくても,基本的には仕事が中心になるのです.
その仕事が自分の好きな内容,得意分野,没頭できる,ということは,いずれにせよ幸せなことかと思います.
…どうせ,仕事しなけりゃならんのだし.

大学の研究室に所属している間の「研究」を,企業でも求めようというのは,少なくとも修士では難しい,ということを,認識しておくと,
実際に就職してから「こんなはずではなかった」とならない,と思いたい.

なぜ,このような内容を示すかというと,修士卒で就職した学生からの「こんなはずでは」が,けっこう多かったからです.
何を想像して就職活動に入ったかわかりませんが,よく調べて納得した上で,実際に就職したほうが,その後の人生を送る上で有益でしょう.

特に最近,みんな「安心」を求め過ぎなんですよね…とは言っておきたい.
どのような経緯をたどったところで「安心」なんてないですよ.
博士課程だろうと,就職だろうと.人生そのものも.

就職 = 博士課程と比較すると安心,と考えている人は,後々に,そうでもないなと感じるかもしれない.

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