ライジングスター

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若手の会が終わりましたが…会期中に,色々とあり,2日目の夜はほとんど部屋で作業していました.そのあたりは何とかなりそうですが,少々,惜しいことをした気がします.

あと5年くらいすれば,もう少し学生向けに講演で喋る度胸も出てくるかと思います…まだ半人前なので,皆さんと共に成長していきたいと思います.

講演で失敗したのは,時間が案外短くてデータを削ったら,学生の写真まで削ってしまったことです…あれは気づかなかった.

 

また5〜10年後くらいに違う話も追加して講演できるよう頑張りたい.その頃が,ちょうど,節目になっている気がする.

 

話のなかで「誰が次のライジングスターか」というものがあったかと思います.確かにライジングスターの登場は重要と思います.遠藤は自他ともに認める「ライジングスターではない」という属性です.当然です.

結局,ほとんどの研究者はライジングスターというほど突出したものにはなれないのです.これは研究方法,研究環境,色々と関わってきます.

大多数の「ライジングスターではない研究者」の貢献度も当然重要不可欠であり,ライジングスターだから良いというわけでもないでしょう.やはり「コンセプトで結論が出ている」ような発見は,最近は稀ですので.

「昔は何を混ぜても何かが起きた」という時代だったからの発見だと言う人もいますが,鮮烈なブレイクスルーは,そういうレベルとも思えない側面があります.その時代における革新は,その当時の常識破りの発想に基づいているわけです.

 

遠藤自身,マイナーチェンジに手を出したくない…けど,そうしていると論文は出ない.論文が出ないと研究費も得られない.研究費が得られないと研究が進まない.という悪循環ですね.

ただ,まだまだ新しい転換点を迎える,はずです.

 

誤解のないように,お伝えしておきたいことは「目立っていた学生以外からライジングスターが生まれる可能性」です.

あの流れでは「学生の時点で既に芽が出ている」という印象を学生が受けてもおかしくはありません.すると「自分は駄目か」と諦めを学生に植え付けかねない.

昔(10年以上前)と比べて,そこまで明確ではなくなりつつある気がします.「優れた学生」と「優れた研究者」は別物で,社員としては才覚なしでも,経営者としては力を発揮する,という典型的なパターンが考えられます.

 

自分は有名大学の学生ではない,それほど成果も出ていない,研究内容も先鋭的とは言い難い,という学生時代だから,将来の潜在性がないわけではありません.

本当に些細なアイデアや発見で,いきなり表舞台に放り投げられることもありえます.

特に目立たない普通の人だけど思うところあってアカデミックキャリアを積みたいと希望する学生は,精神を病む覚悟で乗り込んでいってください.

大抵は,病む前に民間企業に移動したりすると思うので,限界を超えてしまうことはないかと思います.そんなに酷いことにはなりません,尽力を続ける根性があれば.

 

一応,遠藤も思うところあってのアカデミックへの参戦です.

若干,病みかかり,まだ病み上がりでもない状態ですが,どうにかするしかないと考えています.

 

個人的に思う,ライジングスターへの条件は…1つのことに徹底して成果を積み上げていく能力,だろうなぁ.

遠藤は,これが駄目です.

どこかで「このままでは過程で終わってしまう」ということ,つまりは「ごまかしながら成果にした」という問題点に最初から気づいてしまっているので,あまりマイナーチェンジしようとは思えないのです.

それぞれ各所で,期待している現象は確かに出てきてくれていても.そのため,ジボリルメタン系はMorkenを初めとする面々に翻弄されてはいるのですが,それらは個人的には「本質的にはどうでも良い」というレベルです.DFT計算を初めて実施して,B–B間の相互作用が見えて,それが水酸化物イオンと室温で反応した時点で話は終わっていました.その後の鈴木宮浦カップリングなどは,オマケです.

ただ一方で,学生の努力に報いることができなかったのが非常に残念.そういう意味で,他人の研究に横やりを入れるのは最低だと思っています.

 

「この枠組みですべての研究に取り組む」と決めており,一貫性だけはあるのですが…分岐したテーマは枝葉であり,幹にはならないし,根が生えない.

ただ,枝葉から根が出てくる植物もありますからね.万能細胞化することを目指して,もう少し徹底するよう心がけたい.

 

 

全米オープンテニス, 予想外.現行の上位3人に準決勝以上で勝利すれば,ついに一角を切り崩すことになるような気はしますね.

 

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