XRD仲間入り
X線単結晶構造解析の装置が設置されました.これまで導入した装置のなかで,これだけ異質感を放っています.というのも,本格的にX線関係と向き合ったことが,これまでない…
Brukerにはお世話になりました.このサイトに宣伝効果はないかと思いますが,色々と報告させていただく予定です.
他社製品との使い勝手の違いを,実際に遠藤が認識するまで,かなり時間がかかることだろう…が,まぁ素人でも簡単OKと言われたから,こいつは問題なかろう.たぶん.
詳細は,いずれ報告していくことにします.特に無関係な結晶も測定してみるか…
しかし,肝心の最初の結晶は母液から取り出すと劣化する気配.劣化もそうですが,やたらもろい印象.類縁体の結晶は安定だということは明らかであったのですが.
研究室にはグローブボックスがないため避けたいけど,小さい簡易型の安いガス置換タイプのやつを購入して試してみるとします.
もろいだけなら,小さい結晶を拾ってみる,というのが良いのでしょうか.
これまでは基本的に「溶液中で結晶を出す」「そのまま測定者に渡す」「結果が出る」という,実に怠惰な結晶構造解析(実際に解析したのは自分ではない)を繰り返したおかげで,その経緯となる「測定に関するテクニック」が何も身に付いていない.そもそも,結晶として,どれくらい厄介なのか認知していないわけです.
何が良くて何が駄目か,そのあたりも判断できるようになりたいものです.
色々と適当な小物も何が良いのか思いつきませんね.これは意外に素人は理解していないものです.
1)結晶を拾うのに,どんな顕微鏡が良いのか…100倍くらいまで拡大可能な実体顕微鏡というものの.けっこう高い.実際は古い型式のものでも「見えるので良い」とも言えますが.
2)ゴニオヘッドにマウントする際のガラスキャピラリは,どういうものが良いか…これは作ってみるしかないですね.
3)結晶の接着剤ってどんなのか…普通の瞬間接着剤みたいですが,これも使い勝手の善し悪しは色々とあるのだろうか…無溶剤系なら良いのですかね…
消耗品もたいしたものはないし,何か結晶を探して適当に練習測定してみます.マニュアルには「スーパーで売っているグラニュー糖」でも良いと書かれていますね…
X線単結晶構造解析の測定感度,測定時間などは大きく進歩しているわりに,その作業には工夫があるような,ないような.基本的なところは変わっていない様子です.